フーコックで煮干しを作っていました
ベトナムのフーコックのきれいな海で取れたイワシが煮干しとなっていました。
作業工程を見た感じでは、煮干しというより「蒸気により蒸している」感じです。取れた片口イワシを、まきを使った燃料ですぐに蒸しあげ、添加物はなしで、天日乾燥です。日本では、煮干し、いりこは海水で煮るのですが、こちらでは、見た感じ蒸しています。
日本の工場の工程では、取れたばかりのイワシを鮮度を保つため、氷や水で冷やしながら、すぐに港に帰り、80度から100度の海水で煮るのです。日本の煮干し製造は時間との勝負なのだそうです。
「ドライアンチョビ」や「cá cơm」といわれます
こちらは、時間との勝負という緊張感はみられません。働いていたのは、若者というより、ほとんど中学生ぐらいの子供たちでした ドライアンチョビ(dry anchovies)ともよばれています。
味に関しては、蒸していて、煮ていないということもあるのかなと思いますが、苦みがつよいそうです。
日本では煮干しだしのラーメンの時には、内臓を取って出汁をとるので、苦みはなくなりますが、蒸しているため、あくも残ってエグミも抜けていないのではないかと思います。
その分栄養は豊富かもしれません。また何も加えていないので、まさに天然成分そのままです。
ベトナムでは新鮮な魚は望み薄
ベトナムは、まず新鮮な魚は食べられないです。とった魚の新鮮さを保ち、市場に出す方法が確立していないのだと思います。
海に魚は、たくさんいるのにもったいない話しです。淡水の魚は養殖もあり、イズミダイといわれるティラピアや、バサ(パンガシウス)、(Ca ba sa)ナマズ目の淡水魚で、ベトナム南部アンジャン省のメコン川流域で養殖されている魚です。生っぽいのがどこでも売っていますが、それも、処理がいまいちです。なんでもっと温度管理などしっかりして、質の良い魚を出せないのかと思います。
どこも、魚の品質管理が悪い
スーパーでも平気で白身なのに、dipの処理ができていず、血が混じって赤くなった切り身を売っていたりします。この身をすりつぶして作る、(Cha ca)チャカといわれるさつま揚げ風なものも、中に小骨が入っていて、日本のさつま揚げとは全く言えないです。
サケだけは生でも食べられています
ベトナムで生で食べられる魚は、サケぐらいです。サケはベトナムでも養殖が成功して、北部山岳地帯のサパで作られています。サケの養殖は清潔な水、15度以下の水温、水中の酸素量などを満たした環境が必要で、絶えず水を循環させ管理をしているそうです。
干し物の種類は多い、煮干しはどのように食べるのだろう
生の魚を管理、新鮮な処理ができていないのですから、ほとんどの魚はこのように干物にしたり、冷凍にしたりして市場に出てくるのです。
これをベトナム人はどんな料理にするのか探してみると、水でもどして、砂糖、油、ニンニク、コショウ、チリなどで、つくだ煮風に料理するみたいです。これは、酒のつまみにもよさそうで、おいしそうです。