CFD(Contract For Difference)とはなに?
差金決済取引ということで、実際に株を買ったりするのとは違います。「買い」、「売り」どちらからでも入れ、決済の結果でた、利益あるいは損失を受け取ったり、払ったりすることで運用されています。
実物の受け渡しはありません。株を買うわけでないので、まとまったお金がなくても、参加でき、利益を上げることができるのが魅力でしょう。
日本で運用されはじめたのは最近ですが、欧米では1990年代から始まった取引で、結構メジャーな取引です。
対象は、株、株価指数、商品、債券など多くの種類があり、自分の好みの金融商品で始めることができます。
メリット、デメリットは何かというと
レバレッジ(テコの原理)をかけられます
5倍とか10倍とかのレバレッジを利かすことができるので、少ない資金で大きな利益を上げることができるわけです。例えば証拠金が50万円で10倍のレバレッジをかければ500万円の取引ができます。利益が2万円でも10倍の20万円の利益を受けることができます。
但し、大きなレバレッジを利かす場合は当然証拠金も多くなります。また、レバレッジが多きすぎると、思った通り上昇すればよいのですが、反対に動いた時には、損失が大きくなるデメリットがあります。
ヘッジをかけることができます
もちろん少ない資金の人だけでなく、株や株価指数ETF等に投資している人が、配当等を受け取りながら、ヘッジをかけることができます。配当や優待などがでると、当然株価は下がりますが、それにヘッジをかけることができます。
ほとんど24時間対応なので、仕事から帰って家でゆっくり
ほとんど、24時間動いていますので、帰宅したあとの夜でも取引ができます。朝6時までです。NYやドイツ、イギリスなどの指数を使えば、日本での夜に運用することができます。これはとても便利で、株を運用するときに仕事中では、落ち着いて取引できません。
また、NYダウなどをターゲットとして運用すると、それを引き継ぐ翌日の日経の動きを予測できて安心感が出ます。
ロスカットによるリスク管理が必要になります
現物ではないので、今回の想定外のコロナ危機のようなことが突然起こると、もともとレバレッジがかかっているため、一瞬で数百万の資産がゼロになってしまうこともあります。ゼロになるだけでなく、ロスカットをかけていない場合、証拠金が足りなくなることが起こり、追加証拠金通知、マージンコールがでて証拠金の追加が必要になります。
そのため、逆指値注文で、ロスカットをてリスク管理をしておきます。ロスカット逆指値をしておけば、突然の急落でも、損失のレベルを縮めることができるのです。
どんな費用が掛かるのか
これはどんな商品でもかかりますが、ほとんどの業者で、取引手数料を無料にしています。業者を選択する時には、当然取引手数料無料のところを選んだほうがいいです。
これはBID(売値)とASK(買値)の幅のことです。通貨を買う時に、表示価格に対してそれぞれ幅がありますよね。それと同じです。スプレッドが小さいほど取引コストが低いということになるので、スプレッド幅が小さい業者を選んでください。
これは、日をまたいでポジションを持ち越した場合に発生する金利です。その日にすべて決済していればかかりませんが、持ち越した場合はかかります。これは結構大きいです。
米国やイギリスなど各国の(政策金利+上乗せ金利)を合わせた額となります。ただし、売りポジションの場合は金利を受け取ることになります。受け取るときは、この合計ではなく(政策金利ー上乗せ金利)となりますので、上乗せ金利は常に払う形となります。政策金利は選べませんが、業者の上乗せ金利は調べて業者を選択してください。
逆に売りから入れば、持ち越せばオーバーナイト金利がもらえます。オーバーナイト金利は日本時間でAM6時を超えた時点でポジションを保有していると発生します。狙った通りに価格が下落すれば、差金+オーバーナイト金利が受け取れます。
CFDでは株を買うわけではないのですが、「配当」を受け取れかます。配当権利確定日に買いポジションを持っていると配当相当分を受け取ることができます。売りポジションを持っていると逆に配当相当分を支払うことになります。しかし、ご存じのように普通は配当が出ると、配当落ちが起こるので、優待がもらえるわけではないので、配当権利確定日は気を付けた方が良いです。
CFDをどのように 活用したら安全な投資に役立つのか
私は、ヘッジに使うのが安全と考えています。「米国インデックス投信」を購入すると、手数料のこともあり、頻繁に売り買いするのは無駄です。なるべく安値で投信を購入し、保持しながら、相場が大きく崩れた時にCFDで売りでカバーするのがよいでしょう。投信もチャートはボックスなので、ヘッジはかけやすいと思います。
日経では大きく崩れずに、米国市場でダウやS&P500が崩れることがあります。その時に対応できるのは24時間取引できるCFDです。売りから入れば、オーバーナイト金利などは受け取る側なので、オーバーナイトになっても手数料が増えることはありません。ただし、必ずロスカットをいれておき、もし損失がでても、証拠金がすべてなくならないように設定しておくのが安全です。
まだ、VIX(恐怖)指数は30前後で推移していて、20以下に下がっていないので、大きなコロナ第二波などが来た時に、まだバックワーディションでVIX指数の上昇が起こる可能性はあると思います。