エコナセイカツのために、いつ?5Gの端末に替えるタイミングについて考えてみましょう
5Gの料金体系については、5G端末を購入するだけではなく5G契約に切り替えをしなくてはなりませんが、キャリアでは、従来の4Gプランに対して+500~+1000円、楽天は追加料金なしです。従量制プランでは月額料金は同じで、一見そのまま5G契約に移行したくなりますが、いろいろ問題があるのです。
同じコンテンツを見たときに、コンテンツの容量は同じなので、理論的には、4Gと5Gで通信料に変化はないはずですが、実際は大きな増加になることがわかってきました。
5Gを使うと4G ユーザーの 2.7 倍から 1.7 倍のモバイル データを消費するという
世界各地のモバイル通信環境を調査している「OpenSignal 」は、2020年のデータでは5G および 4G スマートフォン ユーザーが消費したモバイル データの量を調べて、この容量の増加がモバイル ユーザーにとって何を意味するかを分析しています。
5G の主要 6 カ国(韓国、英国、日本、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、ちなみに日本は2.6倍だそうです)では、5G スマートフォン ユーザーが平均して 4G ユーザーの 2.7 倍から 1.7 倍のモバイル データを消費していることがわかりました。使用量が最も多かったのは韓国で、スマートフォン ユーザーのモバイル データ使用量は 38.1 GB に達しました。6 つの市場すべてで、5G ユーザーは平均して 15 GB 以上のモバイル データを消費しました。
そもそも5Gの電波とはどんな性質なのでしょうか
図(出展:総務省)を見ていただくとわかりやすいのですが、5Gは「ミリ波」と呼ばれる波長帯を使います。周波数28G㎐前後なので本当は1cmぐらいの波長なので、ミリ波とは言えないのですが、事業者は便宜上「ミリ波」と呼んでいます。性質はほとんどミリ波と同じ性質を持ちます。
この帯域は分解能と光に近い直進性で、ミリ波レーダーとしても活用されています。さらに今回活用される帯域が800MHzもありそれが高速通信を可能とします。電波の帯域が広くなると、イメージとしては、幅が10倍以上広い高速道路を走るような状態になりスイスイ走れるのです。それで、時間遅延とかがほとんど感じられなくなり、ゲームや遠隔医療などには極めて良いシステムになります。
半面スピードを必要としないコンテンツも閲覧スピードが早くなり、高解像度の動画や、音声などを含むリッチコンテンツ広告などを閲覧するときに、今までは読めなかったサイト内のものもページの読み込みスピードが速いので、多くのサイトページを読み込むため,通信料は増えるわけです。すぐに読み込めるため、結果として読みすぎてギガを早く消費してしまうことになります。
また、通信エリアもまだ人口密集地優先で、過疎地はまだまだで、都心においてもまだら模様で、通信速度が移動のたびに変化することになります。そのため、5Gと言っても、従来の波長域3.7/4G帯を使うsub6(サブシックス)これは帯域が100MHzで、ミリ波ほどスピードがでません。さらに、「なんっちゃて5G」と呼ばれる従来の4GLTE機材を「NR化」(ニューラジオ波化)したほとんどスピードが変わらない波長帯まで使っています。つまり、まだまだ本当の5Gとは言えないのです。
アメリカでは2024年に5Gが4Gを上回るとみられていますが、日本については2025年でも5G通信の利用者が過半数を上回らないという予測を野村総合研究所が2019年に発表しています。現状販売されている多くのスマートフォンは5G通信に対応していますが、受信バンドを見てみると低価格端末を中心にSub6(サブシックス)と呼ばれる低速な周波数帯のみの対応となっており、高速なミリ波通信には対応していません。この辺の事情もまだまだ感があります。
端末購入の時は、本物ミリ波を受けているのか、それとも「なんちゃって5G」を受けているのか購入の時に確認する必要があります。受信バンド規格を見るとすぐにわかります。n257 28G帯域をカバーしていなければ、Sub6(サブシックス)です。
最新のiphoneでさえミリ波には日本では非対応、ミリ波に対応している端末はsub6(サブシックス)までです。
対応している端末を例としてあげると
■docomoは韓国のSamsung Electronics (サムスン電子)製のGalaxy S22 SC-51CおよびGalaxy S22 Ultra SC-52C、
■SHARP製のAQUOS R7 SH-52C、
■Sony製のXperia 1 IV SO-51C、
■KDDIが発表したSamsung Electronics製のGalaxy S22 SCG13およびGalaxy S22 Ultra SCG14、
■Sony製のXperia 1 IV SOG06、
などがミリ波の5Gに対応しているようですが、高級モデルでエコナセイカツを望む格安SIM派には敬遠されるのではないでしょうか。
格安SIMでの5G活用については、多くの格安SIMで可能だが、5Gオプション(料金は4Gと同じ)を選ぶ必要がある。
ドコモ系、AU系、ソフトバンク系、楽天系格安SIMの例をあげます。
OCNモバイルONE
5Gオプションがある対象は音声対応SIMの場合だけ。「5Gオプション」料金は無料ですが、オプション利用有無に関わらず別途音声対応SIMの月額基本料が発生します。また、「5Gオプション」ご利用時は3G(FOMA)通信が利用できなくなります。山間部などで、FOMAは重要なので、FOMAが使えなくなることは、重要で考慮する必要がある。
J:COM
音声+データ契約の場合 切り替え料金は無料Auエリアでの利用が可能、Dプランは対象外です
バンド ミリ波 n257 28G帯域が広く(400Mhz)高速・大容量通信が可能
sub6 n77/n78 3.7/4G帯 帯域は(100Mhz)
NR化n28 既存の4GLTE帯域をNR規格を適用 (既存の4G設備を5G用に転用するためスピードは4GLTEと同程度)
LINEMO
SoftBankのエリア 28Ghz(n257)、3.7Ghz(Sub-6 n77)
既存の周波数帯を使ったNR 化5G 700Mhz 1.7GHz、3.4GHz は一部エリア
UQ
ミリ波帯(mmWave):28GHz
sub6帯(Sub-6):3.7 GHz帯および4.5GHz帯
対応バンド:n257/n77/n78(Auと同じ)
ミリ波は下り20Gbps以上の超高速通信ができる電波方式です。電子レンジでさえ2.4Ghz帯ではるか短い波長で、この上のバンドは衛星や宇宙観測やレーダーに使われているぐらい直進性のある波です。その直進性から到達距離は短く基地局から半径数百メートルと言われます。現在の4Gではプラチナバンド以外は半径1kmは届きますので、これを普及するためには、どれだけアンテナを建てる必要があるのか心配になります。
そこで、sub6という3.7GHz帯・4.5GHz帯などの従来のバンドもいれて、普及を狙っています。sub6=ミリ波ほどの速度はないが、普及させやすい電波を活用します。
5Gミリ波はアンテナで見分けることもできる
高性能な通信ができる点が大きな特徴ですが、ミリ波は仕様上遠くまで電波を飛ばすことは難しく、遮蔽物にも弱い傾向があります。
写真(出展:総務省)を比較するとわかりますが、左が従来の4G、LTEアンテナ群で、右側の5G、ミリ波アンテナではその大きさが明らかに違います。
5Gミリ波は1cmぐらいの波長なので、アンテナの大きさも、同じかその半分の長さで、アンテナというより素子でできています。素子が小さいため、多数並べても全体の大きさは小さく、素子を多数並べることでゲインをあげています。
まとめると、5Gを使うべき業種の方は別として、まだしばらく待つのがよいのでは
ミリ波は直進性が強い帯域のため、都市部では、ビルがたくさんあり、それはそのまま障害物となり、電波をさえぎるため、たくさんのアンテナが必要となります。そこで、従来の波長帯の少し上のSub-6や距離を延ばせるプラチナバンド近辺の「なんちゃって5G」のNR 化5Gで当初、進めようとしています。つまり、本当のハイスピードの5Gがまだ使えていない状況なのです。
都市部に住み、今すぐ5Gのスピードが必要な業種のかたなどは5Gに変更するのは良いとおもいますが、スマホを普通に使っている方はまだ5Gに変える時ではないと思います。まだ当分4Gが停波することはないので、替えるタイミングは、ミドルレンジやローエンドの端末にも、Sub-6だけでなく、28Gのミリ波バンド受信が普通に搭載される時まで待つのがベストではないでしょうか。特に、山間部などでドコモfomaバンドを使っている方は要注意です。使っている方は多いと思います。5Gオプションを選ぶことで、FOMAが使えなくなりますので気を付けてください。
Y.Uモバイルに現在のキャリアやほかの格安SIMからかえるときは、3000円の事務手数料がかかりますが、それも安くできます。それはエントリーパッケージを購入してから申し込むことです。これでエントリーパッケージ代だけで事務手数料はゼロ円になります。