突然の地政学的なVIX指数の振れにも、アメリカ、ヨーロッパは落ち着いていた
2019年末は、米中との1段階合意にこぎつけ、安心していたところで、突然のアメリカによるイランのソレイマニ司令官攻撃のニュースで年初から、第三次世界大戦に発展するのではないかと恐怖が襲った、アメリカの、司令官攻撃に続き、イランがアメリカへのミサイル攻撃を行い報復合戦が始まろうとしたからです。
中国との合意一段階で安心して、投資を継続していた人たちにとって、2020年頭初から乱高下となり、とりあえず、攻撃の連鎖を自制したところで週末を迎えました。
トランプ政権が始まってからというもの、安心して運用できる相場は本当に来るのか心配になります。始まったばかりの2020年安全・安心な運用のために相場に今後どう対応したらよいか考えましょう。
恐怖指数(VIX指数)の動きに注目
まずVIX指数を考えてみましょう、VIX指数は今後30日間のS&P 500の予想変動範囲を表現しているため、その変動範囲を表す式は次の式となります。
予想変動範囲(%) = VIX/√12となります。√12は約3.46ですからvix指数を3.46で割れば変動範囲が出ることになります。
例えばVIX指数が18の場合は予想変動範囲が5.2%になります。ただし現実にはS&P 500が下落する場合はVIXは上昇する傾向があり、VIXとS&P 500のパフォーマンスは負の相関関係にあります。一般的にはVIXが20を超えると投資家心理の不安感が増大したと考えるのですが、今回はそこまで上がってはいません。
今回の変動では、アメリカVIXとヨーロッパVIXは大きく上昇することはありませんでしたが。日本だけは一番大きくゆすられました。下のチャートで、日本がオレンジ色でアメリカが青、ヨーロッパが緑です。当事者や、中東に近い、アメリカやヨーロッパがそれほど動揺していないのに、日本だけは、なんでこんなに動揺するのか、いつも思いますがどう思いますか。(下のチャートを参照してください)
基本的には2019年8月のVIX(25位まで上昇)上昇からの「コンタンゴ」が続いており、ここで慌てて手じまった人たちは、手じまわなければ良かったと悔いているのではないでしょうか。
投資信託をベースに、信用でETF(上場投資信託)による運用
(1570) ETF NEXT found日経レバレッジ指数ETFで運用がお勧めです
なぜETFかというと、個別株では、個別情報量が多すぎ、時間がないなかで、それを調べまくるのは到底無理で、リスクが高すぎるからです。それだけでなく、個別株には、日本経済の動きでなくそれ以外の力も働きます。M&Aや4回のクオーターにおける決算や、空売り比率や、人為的な動きも含まれます。それに対応するには、始終証券相場に気を配っていなければならず。それはグローバルにエコナセイカツを自由に送るためには無駄です。
ETFのメリットは
①多くの株価の平均した指数で、自然な動きをすることになる
②少額から投資可能
③多数の銘柄に分散投資することが可能(買えば指数取引をしているのと同じ)
④指数への連動を目指して運用されるため透明性が高い
⑤費用が安い
⑥取引所の立会時間中に売買可能
⑦個別株に異常な動きがあっても、指数への影響は軽微で、騰がるか、下がるかを森として予想すればよいのです
さらに、レバレッジがかかったものを使えば、2倍の動きとなるので、少しの上昇でも利益が出るため、短期の売り買いにおいても、利益を上げることができるのです。今回のように、年初から上下の振れが大きい相場では、機敏な売り買いで大きく利益を上げることができます。
ETFにはリバースタイプもあり、空売りしなくても利益をとれる
ETFにはリバースタイプのものもあります。これも使うことで、騰がるときも、下がるときも両方で利益を得ることができます。今回の動きでは多くの人が、これで相場は終わりと考えて空売りが多くなっていたため、騰がるときの勢いも踏み上げによる買戻しが働き上昇が続いていました。空売りでなく、リバースタイプのETFを買っていたら空売りにはならず、慌てて買い戻さずに済んだ方もいたはずです。
投資信託はともかくノーロードで信託報酬の低いものを購入
SBI-SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド
(愛称:SBI・バンガード・S&P500)
「バンガード・SP500ETF」を通して、米国の代表的な株価指数であるSP500指数(円換算ベース)に連動する投資成果をめざします。
私は、これを運用していますが、順調に上昇しています。
この投資信託は何がいいかというと信託報酬が0.0938%の驚く超低額でノーロードで信託財産保留額も解約手数料もありません。しかも、好調なアメリカSP500のインデックスファンドで、その流れに乗るのがいま一番良いのです。
この「SBI・バンガード・SP500インデックス・ファンド」は、常に投資家の視点に立ち、公正な姿勢で投資目標達成のための機会を提供することに尽力してきたバンガードと、「顧客中心主義」の経営理念のもと「業界最低水準の手数料体系」や「魅力ある投資機会の提供」をめざしてきたSBIグループのコラボレーションにより実現しました。
このファンドでは、バンガードが提供するETFのなかでも高い人気を誇る「バンガード®・SP500 ETF(VOO)」への投資が、年0.0938%程度という低コストで可能です。
バンガード創業者のジョン・ボーグルの言葉によると
「とにかく株式市場を全部買え。一旦株を買ったら、株式市場というカジノからは離れてそのまま放っておきなさい。
市場全体が入っているポートフォリオを永遠に持てば良い。インデックス・ファンドの役は、まさにそれだ。
この投資哲学はシンプルで洗練もされている上に、ベースとなる数式は否定のしようがない。
しかし、この規律を守ることは簡単ではない。」と言っています。
私も、買ってから放っておいていますが。間違いなく上昇しています。
日本は失われた20年の「呪縛」から解放されるかどうか
このまま、これ以上の地政学的な問題が起きなければ、日本株も、もう一段の上昇があるでしょう。アメリカは上値を追っているのに、日本は、失われた20年を乗り越えない限り、投資、運用を安心して考えることはできません。もし、あと少しですが、24000円を超えての上昇が始まるとすると、失われた20年の呪縛から解放されるかもしれません。
日経viとアメリカVIX指数、ヨーロッパVIXと日経チャート
アメリカ人は順調に資産を増やしているが
下のチャートで、NYダウと日経平均の長期チャートを比べてみると一目瞭然ですが、日本はいまだバブルの高値を抜けていませんが、アメリカは、リーマンショックも、サブプライム危機も中国貿易摩擦も乗り越えて、ダウ平均は上昇していて、その資産は長期で運用した人は3倍以上にも増やしているのです。一方日本は、1990年から大きななべ底状態で長期で運用していた人は資産はそこまでは増えていないことがわかります。
この呪縛から抜け出さない限り、資産運用は危険でリスクが高いという思いから、マイナス金利になっても、銀行に預け続けている人が多い理由がわかります。アメリカのように、長期で持っていれば、資産が自然に増えていく傾向になれば、誰でも、株や投資信託を購入することになるでしょう。
日本とアメリカの「家計金融資産」を1995年と2016年で比較した場合、日本は1,182兆円から1,815兆円と1.54倍となっているのに対し、アメリカでは2,343兆円から8,821兆円と3.32倍になっていて、2019年までを考えると6倍以上とも言われています。ダウ平均は日本を上回る形で大幅に増えています。アメリカ人が投資、運用を行うのは、明らかに資産が増えているからで、当然、投資、運用には多くの人たちが参加しています。また教育セクターにおいても、投資教育がしっかり行われています。日本は、投資教育には消極的で、いまだに株式運用などというと、博打のようにとらえられて、危ないという反応が多く、マイナス金利のなかでも、超低金利でも、銀行に預けています。
それは、バブルの時にはアメリカ全土が買えるとまで言われ、自信を持っていた日本も、バブルが崩壊し、不動産価格も急落し、いまや、投資、運用に自信が持てず、いわゆるディートレーダーが日ばかりで商いをすることが多数となり、長期で資産形成など考える人が少数になってしまったことも原因の一つでしょう。いまだバブル崩壊に怯える、自信のなさが、アメリカVIXやヨーロッパVIXに比べ日本Vixのボラテリティーが高い理由の一つなのでしょう。年金問題で、年金だけでは、老後を暮していけないことが明らかになったいま、安心・安全な投資、運用を続けなくてはなりません。
投資スタイルは投信購入と信用でETFが効率的
私がメインで使っているSBI証券では、投資信託が信用取引の代用有価証券として掛目80%で計算されます。また信用建て余力はその3倍の金額を信用取引で動かすことができるので、投信が代用有価証券として使えることは、投資信託の値上がりと同時にETFでも利益を上げることが可能になります。
上昇相場のときには、大きく利益を上げることが可能になるのです。さらにレバレッジがかかったETFを対象とすることで、少しの値上がりでも、レバレッジがかかり素早く十分な利益が上げられるのです。
逆張りよりも順張り
逆張りは下がりすぎたから、反発すると考えて下がった時に買う手法で、現物で買い、じっくりと待つことができる人はそれもいいですが、信用で買っている場合、反転して騰がるタイミングがいつになるかわからないため、信用金利が積み重なることが多いです。株を買ったら、さらに下がってしまい、塩漬け株が増える人はこの傾向が多いです。つまり、誰も下がりきる株価を予想することができないために、結局株価が落ちていく途中でつかんでしまうことになるからなのです。
順張りの場合は上昇トレンドが始まってから株を購入するため、反転を待つ必要もなく、上昇のトレンドの中で利益を上げることができます。ただし、上昇トレンドが始まってからの購入は、天低を買えるわけでないので、利幅が少ないことはデメリットですが。その分、信用枠を大きく使い、レバレッジのかかったETFを購入すれば十分利益を上げることができます。
少額で積立投資が良いと考える方は「WealthNavi」「テオ」がお勧めです。株式だけでなく、債券、金、不動産などあらゆる投資環境に分配投資しますので、大きな下げがあっても、安定しています。私も投資していますが、3か月もすると利益が安定して乗ってきます。相場が下に大きく振れた時こそ投資のタイミングです。投資は、タイミングを外すと、大きく利益を上げることはできません。
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