ついにSKEW(ブラックスワン)指数が急落
10月16日のSKEW(ブラックスワン)指数が青、でVIX(恐怖指数)が空色、ダウIndexがローソク足です。2017年からの変化をみてみました。これで、SKEWが急落した後に何が起こるかを考えてみました。
SKEWは100が基準でおおむね140を超えると異常領域なので、ダウのチャートを一目見てわかるのですが、7月のアメリカ株の上昇はありえない上昇が続いていたと考えられます。そのためSKEW指数は7月には最大で170を越した、異常な長期にわたる上昇の終焉を誰もがはらはらしながら見ていたのではないでしょうか。
2017年から2021年10月現在までのSKEWの急落の時のチャート
チャートで過去の例をみても2017年の「長期金利上昇」の前も「チャイナショック」の前も「コロナが世界に蔓延」する前もダウの上昇はありましたが、コロナがアメリカで治まったあとの1年間は比べ物にならないほどの上昇でした。
ダウの上昇につれ、上昇したSKEWは上昇しすぎた相場にOTMで(アウトオブザマネーという現在のindexとは大きくかけ離れた価格)保険をかけてリスクヘッジをかけたい人が増えて、オプションのプット(売る権利)とコール(買う権利)に歪が生じ、結果どこかで急落します。引き金となる事象が起こると、相場は崩れ、それと同時にVIX指数が上昇するのです。VIXは恐怖によるボラティリティーですから、恐怖におののき人が慌てふためいて変動が大きくなり急上昇することになります。新型コロナの時がそうでした。新型コロナが世界に蔓延するなど、誰も考えていなかった事象が起こり、想定外で大きくVIXが動いたのです。テールリスクとはまさに、だれも予測できない想定外のことが起こった時に起こるリスクです。
SKEWは急落したが、いまだVIXの急騰は起こっていない?
今はどうでしょうか、SKEWは、テーパリングの決定、インフレ、恒大問題で異常な上昇から急落しましたが、何故かVIXは大きく反応していないのです。これはなぜでしょうか。
理由はわかりませんが、未曽有の新型コロナショックで世界で何百万人もの人が死に、その災害をワクチンで乗り越えてきた人類は、それ以上のリスクが起これば反応するのでしょうが、新型コロナではすでに恐怖を感じなくなっているような感じです。VIXは騰がっても20前後の中途半端な動きで、下落を繰り返しています。だからといって、過去の平穏時の14程度の底にはいたらないのです。これは投資家は次の大きな危機に身構えていて、深入りをしないのではないかと感じています。確かに、多くの人が危機がすぐ来ると思っていれば、多少のことでは恐怖を感じなくなっているような気もします。
安全・安心な投資には予兆に気を配ることです
私は、安全・安心の投資のため、「SKEW」、「VIX」、「Hindenburg Omenヒンデンブルグオーメン」、に注意を払っています。
ヒンデンブルグオーメンは前回の記事でも書きました2021/8/18日点灯のあとに再び9月29日点灯10月8日消灯ですが、これは的中しました。1か月有効ということですが、日本は「岸田ショック」で早々反応して下落してしまいました。8日連続下落という今までにない連続下落で、見事に、自民の総裁選の上昇が100パーセント剥がれ落ちました。海外は日本に変革が起こると買ってきましたが、結果がでたら変革などなかったので下げたのです。
相場とはこんなものなのでしょう。期待だけで上げて、現実を見て下げるまさにそのものでした。化けの皮がはがれると終わりなのです。ということは今度は衆院選です。これで、各党に対する期待で、「選挙期間中の上昇」はジンクス通りあるのではないでしょうか。しかし、そのあとは、いわれる通り11月のFOMCでのアメリカのテーパリングの開始時期明確化が行われるとすれば、金融政策が変化するわけですから、アメリカの騰勢も止まるのと考えると、この上昇も限定的になりそうです。
安全・安心な投資は「低コスト投信」
そこで、安全・安心な投資のためには低コスト投信がおすすめです。短期になるか長期になるか相場の状況次第なので機敏に対応するためには、コストを素早く回収できる投信が安心です。低ければ低いほど良いのですが、できれば1%以下のものがよいでしょう。
投信は、国内ものであれば、注文を出せばその日の終値で間違いなく売れます、海外のものだと翌営業なので、その夜海外で何か起こると予測が外れる場合もありますが、逆に良い結果になるときもあります。いずれにしても単純な指標に紐ついた投信がよいでしょう。間違いなく、その日に売りに出して、利益がでるか出ないか予測ができるからです。
日経平均やTOPIXやダウやSP500、REITなどの各種指標と紐ついたものであれば、騰がるか下がるかほぼ予想がつきます。単純な構成のものを購入しましょう。購入チャンスや売却チャンスを逃すことがありません。コストが低ければ、低いほど短期でも利益を出しやすいことになります。
「分配金あり」と「分配金なし」内容で判断すべき
「分配金あり」と「分配金なし」の選択ですが、分配金ありは自分自身を削っていく特別分配金のタコ足分配だからダメということをいう人がいますが、それは、ダメ投信会社が運用の失敗を特別分配だけで出しているためで、選択の時にダメ投信会社を省いていないからです。手数料の高さでまずほとんどが見抜くことができます。
また、純資産残高が大きく減ってくるのは、お客がダメ投信に気づき逃げている証拠です。分配アリがすべてダメということではありません。どちらもメリット、デメリットがあります。
私は、両方とも使い分けています。例えば、日本の場合6月から9月の間は株は下がるか動かないことが多いので、その間は、分配金ありの投信を購入したりします。まあ、休むも相場ですから、待てるならあえて買わずに休んでいるのが一番です。
「分配金あり」の投信を選ぶポイント
まず、低コストの投信を抽出し次に分配金を6か月以内で減額するようなファンドはダメ投信、よほど先行きが読めない会社と考えたほうがいい。購入前に、分配金の動きを必ず確認してください。下げる場合、普通1年ぐらいのスパンで下げるのが普通ですから、それ以下のタイミングで下げてる投信はやめたほうがいいです。1年先の決算も読めないダメトレーダーが運用していると考えましょう。
純資産は大きいほど良いのですが、おおむね純資産が500億以上のものがいいです。100億より低いものは人気がないだけでなく、少しの売却が出ただけで値が動いてしまうのでやめたほうがいいでしょう。安定性に欠けます。
また、分配金込みの基準額が全期間で10000円以上のものを選ぶことです。分配していけば必ず基準価格は下がるのですが、分配金と合わせた基準価格が10000円以上であれば、売り出しの10000より高くなっているわけですから、良い投信といえるわけです。
これらの条件で検索してみるとリート投信に良いものがあります。リートは家賃収入が安定しているため、日経平均などのインデックスより、下値抵抗性が高いので、荒れ気味の相場には下げに強いようです。
リートの場合は「東証REIT指数」を参考にすれば、買い時、売り時が間違いなくわかります。東証REIT指数が大きく下げたときに後場のギリギリ最後に購入すれば失敗はありません。逆に売却は大きく「東証REIT指数」があげたときに、そのあげたパーセントを計算して、投信の現値にかけて、売却額で利益が出るかを判断すればよいのです。
ただし、配当が毎月出る投信は、配当が出れば基準値が配当分下がるので、配当をもらうか、配当期日後の直近で下げたところで安く買うかは個々の判断です。(ご自分で確認してください)
大和J-REITオープン(毎月分配型)
One-MHAM J-REITインデックスファンド(毎月決算型)
ONE-新光J-REITオープン
長期の場合信頼できる投信会社を選ぶ
いずれにしても、信頼できる投信会社を選択することです。長期でずっと預けておくならだれでも納得の「ひふみ投信」のレオス・キャピタルワークスとか国内最大級で低コストで昨年度多くのファンド優秀賞を受けたなアセットマネジメントOneの「たわら投信」もいいでしょう。
「ひふみ投信」は評判のカリスマファンドマネージャーの藤野さんが社長の会社で理想の投信を目指しています。「国民的な投資信託とは、長期的に運用され、多くの人が、それを保有することによって、豊かな生活を送ることができる投資信託だと思います。そんな理想の投信をつくるためには、まずは良い運用会社が必要です。」と言っています。多様な価値観と変化への対応で着実な運用を進めています。現在はコロナで一息ついていますが2008年の設立以来基準価格が6倍になっています。長く持っていた人はほとんどが利益をだしています。